手をあわす心

六体地蔵とは

お地蔵さまを真中に、子どもたちの健やかな成長を祈って各町内毎に催される地蔵盆の行事は、関西の風物詩であるとともに、子どもの心にたのしい想出を残しているものです。

お地蔵さまは、お釈迦さまから次に出られる弥勒(みろく)さまといわれる仏さままでの間、わたくしたちをまもってくださるやさしい方だといわれています。亡くなった子供たちがさいの河原で鬼たちにいじめられていると、やさしくかぱって下さるのもお地蔵さまだと聞かされました。ですから、お地蔵さまが助けて下さる相手は多く、地獄の世界にも、餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の世界に手をさしのペていられるのです。つまり、ありとあらゆるところですペてのものを助けて下さる、お地蔵さまを六体そろえて「六地蔵」としておまつりしてあるのです。

持物や手に結んだ印の様子は六体とも少しずっ連いますが、やさしいお地蔵さまはどこにおられても、わたしたちをいつも見守っていてくださるのです。

◎もし争いをもって争いを止めんと欲すれば、ついに止まることを得ず。ただ忍、よく争いを止む。この法、真の尊貴なり(中阿含経)