仏さまの後の丸いものは何ですか
それは光背です。また後光ともいいます。よく見るとまるいだけではなくて、金色の線が放射状になっているのや、輪が頭と仏身の二つになっているもの、全体が舟形をしているもの、唐草や火焔のような彫刻がしてあるもの、さらに小さな仏さま(化仏)や、焚字(種子)などが浮彫りにしてあるものなどがあります。
仏(菩薩)さま方のもっておられるはたらき、それを"お徳"といっておりますが、それがおのずから光りにかこまれている様子を図像であらわしたものです。
仏さまのお徳は"智慧"のはたらきですから、後光は仏さまの智慧の象徴になるのです。アミダさまの像では、この仏さまは四十八の願をおたてになって、われら民衆を救おうとなさっておられるので、それになぞらえて四十八本の放射光を造り出しているのです。
後光をさすような豊かな人格は、その人が自分を磨いた後に得られるものです。いつでも円満な後光のさすような人になりたいものやす。
◎あらあらしき言葉をかたらず、道理と真実のことぱを語り、言葉によりて何びとをも怒らしめぬ人、われはかかる人を聖者とよぶ(経集)